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取引期間の『分断』について

取引期間の「分断」について

 私どもが、債務整理のご相談をお受けする際には、必ず、「一度完済されて、借入金残高がゼロになったことがありますか。」とお聞きいたします。これは、取引に『分断』があるかを確認しているのですが、この『分断』が生じてしまうといかなる不利益が生じるのかについて、簡単にご説明させていただきます。

 『分断』が生じる前の取引を通常「第1取引」、分断後の取引を「第2取引」と呼びます。この「第1取引」と「第2取引」との間の期間が数か月であれば、同一の取引と認めてくれることも多いので、『分断』によるデメリットを考える必要性は一般的には少ないといえます。しかしながら、裁判所の判断は必ずしも一定ではありませんので、期間だけでは安心はできません。個人的には、一定の枠を与えた上で、同一のカードを利用しての取引ですから、一度、完済したからと言って、別の取引だというのは率直に言っておかしいとは思います。ですが、実務上、そのように取り扱われていますので、裁判所の判断に従うしかないというのが実情です。では、『分断』が生じてしまった場合のデメリットはどこにあるでしょうか。

 一番の不利益は、時効です。過払い金返還請求権の時効期間は10年ですが、例えば15年間ほど消費者金融との取引があった場合、取引開始から4年目に完済(第1取引)して、6年目から再度借り入れを開始した場合(第2取引)には、第1取引によって発生した過払い金には、時効が完成してしまっていることになります。また、第1取引と第2取引との間に『分断』が認められなければ、第1取引によって生じた過払い金を第2取引で返済したとして計算することが可能となりますが、『分断』が認められれば、第2取引への返済に当然にあてたと考えることができなくなります。利息制限法で引きなおして計算するとは言っても、利息制限法で認められた金利自体15%と高金利ですから、残高に応じて発生してくる金利もかなり変わってくることになります。そういった点から、『分断』の問題は債務整理を行う上で、非常に重要な問題となってくるわけです。

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